清原の買収は、落合氏の提案によって始まったというのは誤りである。
落合博満
40万人以上の登録者を誇る落合博満氏(68)のYouTubeチャンネルが7月27日、1996年オフに巨人を退団した際の内幕を明かした動画を公開した。動画の内容は、「清原獲得は自分の推薦だった」というもので、野球ファンを驚かせた。しかし、球団中枢にいた人物によると、これは「事実ではない」のだという。
巨人入団時に長嶋監督と握手する清原和博氏
**** 「映像の中の落合氏の発言は非常に興味深い。
動画内の落合氏の発言は事実ではありません。
当時、長嶋監督の参謀役、つまり現在のGMを務めていた河田弘道氏がそう断言しているのだ。
巨人が清原の獲得を検討し始めたのは、FAになる1年以上前の1995年8月のことだった。ある朝、長嶋監督から連絡があり、『おい、川田さん。球場に行く前に、話したいことがあるんだ。…… やはり興奮気味に「清原、どうするんだ?読売新聞社の渡辺恒雄社長に呼び出され、「清原が必要なのか?もしそうなら、我々が彼を捕まえる。
映像の中で落合氏は「清原の獲得を提案した」と主張しているが、こうも言っている。
私は知らないんですよ。長島監督と私との内輪の話だと言われていますし、いつ行われたのか明記されていないので、嘘とは言えませんが、もしそのような話があったのなら、長島監督は私に話していたのではないでしょうか。それとも、私に持ちかけるほど重要な会話ではないと判断されたのでしょうか。いずれにせよ、落合さんの推薦で清原を買収した、というのは間違いだ。
清原を獲得しても、落合とは契約しない。”
さらに動画では、落合氏自身の去就について、次のように説明している。
シーズン中、渡辺オーナー(正しくは本社社長)が「来季のことはもう話したから、球団関係者と話してくれ」と言ったので、来季もここに残るという意味だと解釈していた。
しかし、これについても河田は反論する。
1996年8月13日、渡辺社長は本社の社長室でフロント2人と会談し、意見が一致した。”清原を獲得したら、落合とは契約しない “ということだ。
つまり、落合の放出はすでに渡辺社長の了解を得ていたのである。さらに、以下は報告書からの抜粋である。
落合は保険として1年間残留させ、松中信彦(当時は有力なドラフト候補)は必ず確保することも決まっていた。
当時は、巨人の人気が高く、存在感のある時代だった。それだけに、巨人軍の重鎮である落合氏でさえ、本人の知らないところで、人事をめぐってさまざまな策謀をめぐらせた。
週刊新潮』8月17日号では、渡辺氏に「清原情報」を持ち込んだ人物の実名や、FA宣言前の密会で清原が川田氏に語ったことなど、当時の球界の裏事情を詳しくレポートする。
落合博満氏の「清原獲得はオレの提言」発言に当時の長嶋監督参謀が真っ向から反論 「事実とは異なる」!?